630 調査の今まで通りの情報開示を求める院内集会

日時: 2019年2月12日 12時~14時30分
場所: 参議院議員会館B107会議室(午前11時30分より1階ロビーにて通行証をお配りしています)
主催: 精神科医療の身体拘束を考える会

 私たちは、誰もが精神を病むことが有り得る。その時のために精神科の医療機関が存在する。
 しかし、強制入院が行われ、多くの閉鎖病棟をもつ精神科病院の実態を知ることは容易ではない。
 「精神保健福祉資料」(630ロクサンマル調査)は、厚生労働省が各都道府県・指定都市に対して作成を依頼しているものであり、貴重な情報源である。
 今まで、各地域では市民が、この630ロクサンマル調査の結果について各自治体に対し情報開示請求を行い、分析し、冊子を作りその情報を活用してきた。身体拘束の実施にかかわる情報もここにある。
しかし、昨年10月に日本精神科病院協会は「声明文」を出し、その中で「630調査への協力について再検討せざるを得ない」とした。そしてその理由を、昨年8月の毎日新聞の「精神疾患50年入院1773人」の報道にも触れながら「個人情報保護の観点から問題が多い」としているのである。そして今、全国で630調査の開示請求に対して、非開示の決定が相次いでいる。
 630ロクサンマル調査は何ら個人情報を出すものでもないし、そのようなことは我々も望んでいない。貴重な情報はすべての市民、国民のものであり、その有用性に着目しながら「活かして」いくべきものである。
 これでは、“民は由らしむべし,知らしむべからず”の時代に舞い戻ってしまうことになる。
 貴重な情報を「共有」し、「活かす」という観点から一緒に考えたい。

【「精神保健福祉資料」が変わります】
https://www.ncnp.go.jp/nimh/seisaku/data/

【日精協630調査声明文に対する緊急声明】全国「精神病」者集団 
https://jngmdp.net/2018/10/25/20181025/

【おりふれ通信:精神科病院統計が激変! あらためて個別精神病院統計の公表を求める】
http://orifure-net.cocolog-nifty.com/net/2018/01/post-f0de.html

【日精協:精神保健福祉資料(630調査)の実施についての声明文】 
https://goo.gl/WqNnMC

【「精神保健福祉資料」が変わります】国立精神・神経医療研究センター
https://www.ncnp.go.jp/nimh/seisaku/data/

精神科医療の身体拘束を考える会 呼びかけ人:
代表:長谷川利夫(杏林大学教授) 浅野史郎(元宮城県知事) 伊藤順一郎(精神科医) 堂本暁子(元千葉県知事) 立岩真也(立命館大学教授) 斎藤環(筑波大学教授) 池原毅和(弁護士) 佐々木信夫(弁護士) 岸田貴志(弁護士) 田中とも江(看護師) 大熊一夫(ジャーナリスト) マーサ・サベジ(遺族) 澤田優美子(当事者) 長谷川唯(立命館大学研究員) 認定NPO法人DPI日本会議 NPO法人日本障害者協議会 NPO法人全国精神障害者地域生活支援協議会(あみ) 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと) 全国「精神病」者集団
賛同団体:
認定NPO法人大阪精神医療人権センター 公益社団法人日本精神保健福祉士協会 (日本PSW協会) 大阪精神障害者連絡会(大精連)ぼちぼちクラブ NPO法人こらーるたいとう

みんなで考えよう! 当事者活動が担う地域社会での役割とは? ~ 精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム実施に向けて~

精神障害・発達障害者の被災経験から考える防災・減災のこれから
~ポルケフォーラム2019~

地震が多発する日本。日本の国土の面積は全世界の0.28%にすぎないが、マグニチュード6以上の地震の20.5%が日本で起こっているとも言われています。未曾有の大地震となった東日本大震災以降、災害弱者への避難誘導の確保や避難生活の配慮が注目をされてきました。他方で、「見えない障害」とも称される精神障害・発達障害者らの避難生活や防災に関する経験はそこまで注目をされてきませんでした。この企画では、熊本地震の被災経験をもつ精神障害・発達障害者らのレポートらとパネルディスカッションを通じて、精神障害・発達障害者の防災・減災のこれからについて学びをともにしてまいります。

日時:2月11日(月・祝)13:00~16:30
会場:東京大学駒場Iキャンパス駒場国際教育研究棟3階314室
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_05_j.html

資料代:500円
定員:80名
対象:精神障害当事者、当事者を支える家族、医療職、福祉職、学生など被災時の精神障害者、発達障害者の支援について関心ある方々

(基調報告①)
発達障害者たちの熊本地震における被災経験と見守り活動を通じてみえてきた課題とは?

2016年4月14日以降に熊本県と大分県で相次いで発生した一連の熊本地震。九州地方では初の観測となる震度7の大型地震をはじめ、一連の地震回数(M3.5以上)は内陸型地震としては1995年以降で最多となる規模のものとなりました。
2014年4月に施行された災害対策基本法の改正等により、地震が多い日本において避難に支援を要する「災害弱者」への支援や防災の準備は徐々に広がりつつあります。
被災を経験した発達障害当事者から、当時の状況と見守り活動を通じてみえてきた、精神障害者・発達障害者の避難生活や日頃の防災・減災の取り組みの課題についてレポートをいただきます。

●報告者:山田裕一さん
・立命館大学 衣笠総合研究機構 生存学研究センター 客員研究員
・障害児者相談支援事業所 相談支援専門員
・熊本県発達障害当事者会Little bit 顧問ソーシャルワーカー
■プロフィール:
障害児者の相談支援専門員の仕事をしながら、生活困窮者支援や被災者支援、関連の実践研究に携わっている。熊本地震の際には車中泊者・テント泊者の相談支援活動を通しての実態調査、益城町擁壁問題、発達障害当事者会のバックアップを通して注目されにくい被災者の困難に関して問題提起を行っている。保育士・精神保健福祉士。

●報告者:相良真央さん
・特定非営利活動法人凸凹ライフデザイン 理事
■プロフィール:
摂食障害、うつ、強迫神経症等での10年あまりのひきこもり生活を経て、現在発達障害当事者活動を行う。発達障害者らの「愛すべき面倒さ」をどう表現し周囲に伝えるかが最近の課題。熊本地震後、ボランティアネットワークに加盟し車中泊者の見守り活動等に参加。その縁で、現在は益城町地域支え合いセンターの相談支援員として働く。

(基調報告②)
福島県南相馬市の精神障害者の移送支援「さっと」の活動等の報告

東日本大震災・原発事故によって、交通網の寸断のために移動困難となった南相馬地域の主に精神障害者のみなさんの通所・通院等の手段を確保すること及び緊急時の移送支援のモデルを検証する”さっと”の活動や大田区で展開される被災地支援活動について市民活動に関わるお立場からレポートいただきます。

●報告者:中野真弓さん
・NPO法人おおた市民活動推進機構 代表理事
■プロフィール:
社会の課題を事業型で解決したい方や団体を「ともに汗をかく」スタイルで応援協力、市民が自分たちでまちを作っていく「市民自治」のある社会を目指し活動しているNPOの代表。被災地支援に関しては、福島県南相馬市における精神障害者の通所・通院の送迎支援「さっと事業」、東京でできる被災地ボランティア“くぅ~の東北”おおた被災地支援活動団体協議会(りすこ)、おおた被災地支援ネットワークなど、地元大田区の市民活動団体との連携で多様な形での支援活動の運営を担当している。

(基調報告③)
国連が推進するメンタルヘルス領域における被災時のケアの実践と課題について(仮)

●報告者:井筒節さん
・東京大学総合文化研究科・教養学部教養教育高度化機構国際連携部門(医学系研究科兼担) 特任准教授
■プロフィール:
国際基督教大学教養学部卒。東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野保健学博士。東京藝術大学大学院音楽研究科単位取得退学。2004年国立精神・神経センター精神保健研究所司法精神医学研究部研究員、2006年国連人口基金(UNFPA)ニューヨーク本部専門局専門分析官、2009年国連ニューヨーク本部管理局心理官及び精神保健・障害チーフ、2013年世界銀行東アジア大洋州局上級知識管理官を経て、2015年より現職。

(パネルディスカッション)
見えない障害とされる精神障害・発達障害者の被災時の支援のあり方について~当事者活動のこれから~

●登壇者:山田裕一さん、相良真央さん、中野真弓さん、井筒節さん
●進行:山田悠平(精神障害当事者会ポルケ代表)

主催:精神障害当事者会ポルケ
共催:東京大学総合文化研究科・教養学部教養教育高度化機構国際連携部門
後援:全国「精神病」者集団、大田障害者連絡会、おおた被災地 NPO支援ネットワーク
助成:草の根市民基金ぐらん
申し込み:https://goo.gl/forms/y4IgWA94Q9csiBh03
連絡先:080-5484-4949(担当:山田)

アドバンス・ケア・プランニング尊厳死法制化に関する声明

私たち全国「精神病」者集団は、1974年5月に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
2018年3月、厚生労働省は「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(改訂版)を公表しました。改訂版では、改訂前のリビングウィル(事前同意)の考え方と少し異なる「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」の考え方が採用されました。アドバンス・ケア・プランニングとは、家族や友人、医療関係者らと繰り返し話し合い、その都度、文章にしておくことが望ましいとするものであり、病気の進行や本人の心身の状態の変化などにともなって、その意思が変化していく可能性を考慮したものであるとされています。
また、2018年9月に自民党は、終末期医療のあり方を規定した新法作成の検討に入りました。アドバンス・ケア・プランニングの考え方に基づき継続的に本人の意思を確認するなど手続きに力点を置く方向で検討が進められており、来年の国会への法案提出が目指されています。
さて、一見すると人の意志の変化に重きをおくように見えるアドバンス・ケア・プランニングだが、実はリビングウィル同様の決定的な問題を抱えています。
第一に、ここで言われる生き死にの決定とは、人が生き死にを等価にみて決定を下しているわけではなく、障害や重い病のある生と死の二択のうち、障害や重い病のある生を否定しようとするものになっていることです。健常の生は無条件に肯定され、障害や重い病のある生だけが死ぬかどうかを突きつけられています。このような障害を持って生きていても仕方がないという考え方は、相模原市で起きた障害者施設での連続殺傷事件の犯人と同じであり、優生思想に連なる重大な問題であると考えます。
第二に、生き死にをプロセスとして捉えるというタテマエが虚構であるということです。命がなくなった後には決定などできません。死は終わりを意味し、プロセスになどなり得ません。
第三に、現実の問題として尊厳のない生を強いられている人がいるとしても、尊厳のある死で解決したことにするのではなく、尊厳のある生を社会、経済、政治、文化等が、しっかりと保障することで解決するべきだということです。もともとは、すべての人が尊厳を持って生きられる社会であればよいわけであり、社会の側に解決を求める障害の社会モデルの考え方をしっかりと取り入れるべきです。
以上の理由からアドバンス・ケア・プランニングは、従来のリビングウィルによる安楽死・尊厳死と根本的な違いはなく、障害者差別的であることから、終末期医療のあり方を規定した新法に取り入れるべき考え方ではないことを強く主張します。また、私たちは、安楽死・尊厳死に対して反対します。
  2018年11月28日

安楽死・尊厳死の問題点と介助者確保について

日 時: 11月28日 10時半受付開始、11時〜13時半
場 所: 憲政記念会館
     要約筆記あり
講演Ⅰ: 安藤泰至氏(鳥取大学医学部保健学科准教授)
講演Ⅱ: 竹田主子氏(医師、ALS患者)
問題提起 ACPによる治療停止と呼吸器外し

 一部の報道では、8月末から与党の一部で尊厳死法制化の案を練り直し、早ければ来年の通常国会への法案
提出を目指す動きがあるとされています。また、従来の案はリビングウィル(事前指示書)の法制化を目指す内容
でしたが、今回はAdvance Care Planning(ACP)を中心に議論されているとも報じられています。
 ACPとは、患者、家族、多職種による継続的な対話を通じた合意形成のことです。さまざまな意見を聞きながら
、患者が意思決定を行い、しかも患者の意思の変化にも対応できるということで、ACPは肯定的に捉えられること
が多いようです。
 たとえば、ALS患者が人工呼吸器を装着するか否かも、意思決定プロセスが重視されてきました。しかし、介護
保障に関する情報が十分に提供されないまま、対話が積み上げられていくことは、非常に危険です。療養体制が
整えられないがために、気管切開と呼吸器装着という患者本人の希望は「不可能」ということで合意が形成され
てしまう、みんなで積み上げた合意を患者本人が覆すことが困難である、など多くの問題が指摘されています。
 これまで尊厳死法制化の波は何度か押し寄せ、そのたびに私たちは声を挙げてきました。しかし、検討の内容
がリビングウィルからACPへと一歩進んだことで、一定の評価はできるものの、患者の自己決定権がどう扱われる
のかがはっきりせず、危機感を抱いています。
 そこで、今回は、有識者をお招きしてご講演いただくとともに、会場の参加者とも意見を交換しながら、この問題
について考えていきたいと思います。

12・2 医療観察法反対全国集会

• 日 時: 2018年12月2日(日)13時開場、13時半開始、16時半ごろ終了予定
• 場 所: ウェルファーム杉並(天沼区民集会所) 第3・4集会室(一体使用)
最寄り駅 JR荻窪駅 北口徒歩10分
ビラの地図の近道はわかりにくいので、遠回りでもバス通りを行くかあるいは バス利用をとのことです
バス:関東バス(中村橋駅・荻窪駅北口間 荻06)、関東バス(練馬駅・荻窪駅北口間 荻07)で「荻窪税務署」下車徒歩1分
地図はこちらより
• 資料代: 500円
• 講 師: 石塚伸一さん 龍谷大学法学部教授・犯罪学研究センター長
 『心神喪失者等医療観察法と再犯防止ーー治療と予防とのはざま』
特別報告
医療観察法体験者、措置入院退院後支援の被害者からの報告

優生保護法被害者の声を聞く院内集会

優生保護法被害者の声を聞く院内集会
2018年12月4日(火)15:00-17:00
参議院議員会館 B107会議室

 優生保護法に関連して被害を受けた方の被害の回復について、現在国で議論が進められています。
 今年の10月31日には、与党旧優生保護法に関するワーキングチームによる「基本方針骨子」が、11月7日には、優生保護法下における強制不妊手術について考える議員連盟による「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する立法措置について(骨子たたき台(PT試案))」が発表されました。
 これらについて、被害を受けた当事者の声を伝えるための院内集会を開きます。
 当日は、当事者の声に加えて、被害者と共に活動を続けている「優生手術に対する謝罪を求める会」、そして「全国優生保護法被害弁護団」から、現在の法案骨子について意見を述べ、議員の皆様のご意見もいただきたいと思います。

プログラム
1 被害者から
2 優生手術に対する謝罪を求める会から
3 全国優生保護法被害弁護団から
4 会場発言

事前申込不要

主催 優生手術に対する謝罪を求める会・全国優生保護法被害弁護団
問い合わせ先:優生手術に対する謝罪を求める会(12.4院内集会事務局)
email: ccprc79@gmail.com FAX:03-5211-0099
TEL:06ー6646ー3883(女性のための街かど相談室 ここ・からサロン気付 月・火・水・金曜日の10時~16時)

チラシのPDFデータは、優生保護法被害弁護団のサイトからリンクされています。
http://yuseibengo.wpblog.jp/archives/520

障害者雇用水増し問題に係る声明(第二次)

 2018年10月22日、検証委員会報告書に対する緊急声明を公表しました。検証委員会報告書には、多くの障害者団体から当事者不在との批判が集まりました。
 その際に私たちは、国家公務員一般職の採用が年々減少傾向にあるなかで法定雇用率を達成するとしたら、定員を増やさずに有期雇用等の現職者を雇止めにして分母を変えずに法定雇用率の達成が目指されるのではないかと深刻に憂慮してきました。しかし、このたび政府は、定員増を決めました。この点は率直に評価したいと思います。しかし、何年にもわたって国家公務員一般職を減少させてきたことで合理的配慮に対応する職員数が少ないなか、真に障害者にとって働きやすい職場が目指されるのかどうかは引き続き注視していかなければなりません。
 そして、なによりも不十分かつ当事者不在であった検証は、やり直されるべきであることを強く要求します。
  2018年11月19日

優生保護法下における手術実態の調査不徹底を糾弾し、精神医療業界としての謝罪を求める声明

 私たち全国「精神病」者集団は、1974年に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
 2018年9月18日、東京新聞の報道により、障害者らに不妊手術を強いた旧優生保護法(1948~96年)下の被害状況を調べるため、厚生労働省が都道府県を通じ、民間の医療機関や福祉施設にカルテなど個人情報の保管状況を確認している調査で、医療・福祉の現場から「膨大な量があり業務を中断してまで調べられない」などの不満が出ていること、調査不徹底であることが指摘されました。このたび、優生保護法下の手術の実態を明らかにする重要な作業が不十分なまま終わったことは由々しきことであると考えます。
 厚生労働省は、調査依頼の段階からすでに「本調査は個人の診療記録(カルテ等)やケース記録の洗い出し等の網羅的な確認 を医療機関・福祉施設に求めるものではなく、調査時点において、各医療機関・福祉施設 が把握している範囲内の情報について、回答を求めるものです。」とし、本来ならば積極的に網羅的調査を依頼すべきところを最初から消極的な姿勢で依頼しました。厚生労働省が依頼の段階で病院を忖度し、消極的になったことは調査不徹底という結果と大いに関係しているものと考えます。また、手術の実質を担い優生保護法による加害に加担してきた医療者は、本来、人員不足などの理由をつけて消極的な姿勢をとるべきではなく、反省を表明した上で徹底した調査に応じる姿勢を示すべきと考えます。
 ドイツでは、70年の沈黙をやぶってついに精神医学の団体として優生保護法への謝罪をおこないました。日本もドイツにならって優生保護法に手をそめてきた精神医療業界としての謝罪の公表を求めます。また、直接的に手術にかかわらなかったコメディカルの団体も止めることができなかった不作為を認め、謝罪することを求めます。

2018年10月31日

日精協630調査声明文に対する緊急声明

 私たち全国「精神病」者集団は、1974年5月に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
 2018年10月19日、日精協は「精神保健福祉資料(630調査)の実施についての声明文」を発表しました。当該日精協声明では、630調査それ自体が調査協力の見送りを検討せざるを得ないほどの個人情報保護上の問題があるとしています。
 しかし、当該日精協声明には、個人情報の観点から問題があるとされる具体的な例が示されておりません。また、そもそも、これまで都道府県等が開示してきた行政情報に個人情報が記載されていたとする実例は聞いたことがありません。従前の例に従い行政情報開示請求があった場合に個別に審査をおこない個人情報保護に配慮して開示を決定する方式で問題ないはずだと思います。
 そのため、当該日精協声明は、単に毎日新聞が記事にしたような長期入院者がいる実態を隠蔽するための口実として個人情報保護を使っているだけのようにしか見えません。公共的な役割を持った民間病院が実態を隠蔽し、今後の政策立案を妨げるようなことはあってはなりません。
 2018年10月25日

◆「精神保健福祉資料(630調査)の実施についての声明文」
https://www.nisseikyo.or.jp/images/Teigen/TeigenPDF_gjzmjAueKKhiRKvGh1zSQ8xrJ0PpEx1augXsi2SZbnMuHpGDDQGQakkqjh4skfRf_1.pdf

検証委員会報告書に関する緊急声明

 私たち全国「精神病」者集団は、1974年5月に結成された精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
2018年10月22日、国の行政機関における障害者雇用に係る事案に関する検証委員会報告書(以下、「検証委員会報告書」とする。)が公表されました。
これによって障害者雇用の法定雇用率の対象外の人の中には、精神保健福祉手帳を有しない精神障害者が数多く含まれていたことが明らかになりました。
 このたびの障害者雇用水増し問題をうけて政府は、法定雇用率の達成に向けて障害者採用の調整を開始しました。しかし、職員の定員の決まっている中央省庁においては、定員を増員するか退職させて母数を減らすかしなければ法定雇用率を達成させることが不可能です。現時点では定員を増員する話しがありません。そのため、このたびの法定雇用率の達成に向けた障害者採用とは、法定雇用率対象外でありながら法定雇用率対象者としてカウントされていた約3400人を含む職員を退職させた上で、新たに法定雇用率対象となる約3400人の障害者を雇い直すものということになります。
退職させられる当人たちの中には、手帳を保有していない精神障害者が含まれています。このことは精神障害者の団体として絶対に許容することができません。しかも、当人たちには、これまで法定雇用率対象の障害者としてカウントされていた事実を知らせることなく、よくわからないまま退職させられることになります。おそらく、有期雇用者が大部分を占めると思われるため、理由も告げられずに契約更新されずに失職することになるのでしょう。なお、政府によると当人たちに法定雇用率対象の障害者としてカウントされていた事実を伝えない理由は、本人の負担軽減のためとされています。しかし、こうした考え方こそ障害者を隠すべきものとみなす差別が認められ違和感を禁じ得ません。法定雇用率対象の障害者としてカウントされていた被用者には、きちんとその事実を伝えるとともに謝罪すべきと考えます。当人たちは、隠し事されているのではないか、退職させられるのではないかと思い不気味に感じて仕事が手につかなくなるだろうし、こうした対処の仕方は労使間の信頼関係を壊しかねない危うさをもっていると思います。
また、私たちは、政府に対して法定雇用率対象外の人を法定雇用率対象の障害者として計上した理由や経緯、背景を明らかにすることはもとより、これまで障害者雇用水増しが明るみにならなかった理由も検証すべきと主張してきました。当然ながら歴代担当者は、水増しの事実を知っていたはずです。それが問題にされることなく数十年にわたり隠ぺいされてきた理由はなんであるのかについての検証が再発防止にあたっては絶対に不可欠です。しかし、検証委員会報告書では、国の行政機関における障害者雇用の実態に対する関心の低さ、制度改正等を踏まえた障害者の範囲や確認方法等についての対応の不手際、対象障害者の計上方法についての正しい理解の欠如、対象障害者の杜撰な計上、障害者雇用促進法の理念に対する意識の低さなどの論点が挙げられてはいるものの、一人の職員が告発してあかるみにでるようなことでさえ、数十年にわたって全員が口を紡ぎあかるみにならなかったことについての検証はされていません。
また、こうした隠ぺいの理由の検証には、障害当事者の中心的な参画が不可欠であり、法曹関係者のみで検証委員会を組織し、検証するやり方は障害者権利条約の観点からも望ましくはないはずです。その意味で今回の検証委員会報告書は、当事者不在と言わざるを得ません。

 2018年10月22日