医療観察法廃止全国集会

講演 医療観察法の実態
講師:加藤房子さん 心神喪失者等医療観察法参与員候補 全国精神障害者地域生活支援協議会(あみ)理事 精神保健福祉士(PSW)
講演後には質疑応答の時間があります。
その他、特別報告、リレートークを予定

日 時: 7月28日(日)13:30から16:30(13:00開場)
場 所: 中野区産業振興センター(旧中野区勤労福祉センター) 地1階多目的ホール
     TEL:03-3380-6946東京都中野区中野2丁目13-14
交 通: JR中央線・東京メトロ(地下鉄)東西線中野駅(南口)下車徒歩5分
参加費: 500円

チラシ

大阪・吹田市の警察官刺傷 拳銃強奪事件の報道に関する緊急要望書

2019年6月17日
報道機関各位
 日頃、貴社におかれましては迅速で正確な報道のためご尽力されていることを心より敬意を表します。私たち全国「精神病」者集団は、1974年5月に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
さて、2019年6月16日に大阪府吹田市において警察官が刃物で刺され拳銃を盗まれる事件が発せしました。この事件で逮捕された容疑者について、一部報道では、「精神科通院歴がある」「幻覚があった」などの事実が報じられています。こうした報道は、精神疾患を持った人に対して「怖い」「危険」「何をするかわからない」「社会から排除すべきである」「監視の対象にするべきだ」といった偏見・予断を助長させるため、たいへん深刻に憂慮しています。
すでに犯罪と精神障害を結びつける偏見に基づいた声が散見されます。このように報道は、一般国民に対して多大なる影響力をもっています。貴職については、自らの影響力を考慮し、精神障害者を排除するような社会的偏見がひろがらないよう、報道機関には地域で生活している精神障害者の立場や気持ちも含めて、配慮のある報道を望みます。
以 上 

院内集会ーー恣意的拘禁作業部会の勧告をめぐる政府、国連、市民社会の効果的連携

日時:2019年6月3日(月) 10時30分~12時00分(10時からロビーにて通行証を配ります)
場所:参議院議員会館地下1階 B109会議室
問い合わせ:080-6004-6848(桐原)

講師
Seong-Phil Hong(国連人権理事会恣意的拘禁作業部会前委員長)

 恣意的拘禁作業部会は、国連人権委員会(現在の人権理事会)の決議によって1991年に設置され、恣意的な自由の剥奪をなくすために、政府及び非政府組織との情報交換や実地調査を実施し、政府に対する勧告等をおこなっている機関である。
 同作業部会は、2018年、日本の精神医療をめぐる恣意的拘禁について2つの勧告を提出した。勧告は、精神保健福祉法に基づく措置入院制度を精神障害に限定した人身の自由の剥奪であることを根拠に、差別に基づく拘禁(同作業部会のガイドラインに基づくカテゴリーⅤ)であると認定し、政府に法改正などを求めている。
 他方で2018年は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設への抗議活動に伴い山城博治氏が器物破損などの疑いで長期勾留されている件も同作業部会から恣意的拘禁とする勧告がだされた。更には、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン氏も妻が恣意的拘禁に該当するとして同作業部会にレポートを提出したことが報じられた。このように従来は、なかなか日の目を見ることのなかった同作業部会が現在は比較的注目されている状況にある。
 しかし、日本政府は、国連人権理事国でありながら、もっぱら「恣意的拘禁に当たらない」とする反論に徹しており、同作業部会による公式の訪問は未だに実現しておらず、国際的に協調して恣意的拘禁をなくすという方向性をとれずにいる。同作業部会のSeong-Phil Hong前部会長を招聘して精神医療における恣意的拘禁の状況改善のための集会をおこなう。

成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案に関する声明

 私たち全国「精神病」者集団は、1974年に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
 本日5月22日、成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案が衆議院で可決されました。
 わたしたちは、本法案の審査は、欠格条項の見直しが進んだという表面上の成果のみで評価してはならず、障害者権利条約等の国際的動向や成年後見制度利用促進法に基づく政策の進捗状況などの中間評価が求められる点で通常の単独法案の審査とは一線を画するものであり、今回の法案審査を逃すと重大な課題が先送りにされることから反対の立場を取ってきました。
 今回の法案審査において立法府は、わたしたち当事者の声を聴き付帯決議を出すなどして、成年後見制度にかかわる諸課題に取り組む姿勢を示しました。とりわけて障害者権利条約に基づく日本政府報告書の審査結果・国連勧告に基づく成年後見制度の見直しの検討が付帯決議に書き込まれたことは大きな成果であったと思います。
 これを持って反対理由が消滅したため、反対の立場を取り下げるとともに、欠格条項の見直しが進んだことを一歩前進と捉えて本法案を評価したいと思います。そして、引き続き成年後見制度にかかわる課題を審査する上で重要な契機であることから丁寧な審議を求めていきたいです。

2019年5月22日

衆議院
成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議

政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切に対応すべきである。
一 障害者の権利に関する条約第十二条の趣旨に鑑み、成年被後見人等の自己決定権が最大限尊重されるよう、現状の問題点の把握を行い、それに基づき、必要な社会環境の整備等を図ること。
二 障害者の権利に関する条約第三十九条による障害者の権利に関する委員会からの提案及び一般的な性格を有する勧告が行われたときには、障害者を代表する団体の参画の下で、当該提案及び勧告に基づく現状の問題点の把握を行い、必要な措置を講ずること。
三 成年後見人等の事務の監督体制を強化し、成年後見人等による不正行為の防止をより実効的に行うため、家庭裁判所、関係行政機関及び地方公共団体における必要な人的体制の整備その他の必要な措置を十分に講ずること。
四 成年後見制度利用促進専門家会議等を始めとして、障害者の権利に関する条約の実施及びその監視に当たっては、同条約第四条第三項及び第三十三条第三項の趣旨に鑑み、障害者を代表する団体の参画を一層推進していくこと。
五 障害者を代表する団体からの聴き取り等を通じて成年被後見人、被保佐人及び被補助人の制度利用に関する実態把握を行い、保佐及び補助の制度の利用を促進するため、必要な措置を講ずること。
六 本法による改正後の諸法において各資格等の欠格事由を省令で定めることとされている場合には、障害者の権利に関する条約や障害者差別解消法に抵触することのないようにするとともに、その制定に当たっては、障害者の意見が反映されるようにすること。
七 障害者の社会参加におけるあらゆる社会的障壁の除去のための合理的配慮の提供について今後も検討を行うこと。
八 本法成立後も「心身の故障」により資格取得等を認めないことがあることを規定している法律等について、当該規定の施行状況を勘案し今後も調査を行い、必要に応じて、当該規定の廃止等を含め検討を行うこと。

参議院
成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一 成年後見制度の利用促進を図るため、地域連携ネットワークの整備等、同制度の利用者や親族後見人等を支援する体制を構築することにより、利用者の意思決定支援・権利擁護及び不正の発生の未然防止を図るとともに、制度の運用上の課題の把握・開示、関係機関における情報共有など、制度の透明性を高めるよう努めること。
二 成年後見制度を、同制度の利用者がメリットを実感できるものとするため、高齢者及び障害者の特性に応じた意思決定支援の在り方などを始めとした制度全般の運用等に係る検討において、高齢者及び障害者の意見が反映されるようにすること。
三 成年後見人等の事務の監督体制を強化し、成年後見人等による不正行為の防止をより実効的に行うため、家庭裁判所、関係行政機関及び地方公共団体における必要な人的体制の整備その他の必要な措置を十分に講ずること。
四 市区町村が実施する成年後見制度の利用の促進に関する施策についての基本計画の策定や、地域連携ネットワークの構築に資する中核機関の整備などの取組に対し、適切な支援を講ずること。
五 障害者の権利に関する条約第十二条の趣旨に鑑み、成年被後見人等の自己決定権が最大限尊重されるよう、現状の問題点の把握を行い、それに基づき、必要な社会環境の整備等を図ること。
六 障害者の権利に関する条約第三十九条による障害者の権利に関する委員会からの提案及び一般的な性格を有する勧告が行われたときには、障害者を代表する団体の参画の下で、当該提案及び勧告に基づく現状の問題点の把握を行い、関連法制度の見直しを始めとする必要な措置を講ずること。
七 成年後見制度利用促進専門家会議等を始めとして、障害者の権利に関する条約の実施及びその監視に当たっては、同条約第四条第三項及び第三十三条第三項の趣旨に鑑み、障害者を代表する団体の参画を一層推進していくこと。
八 障害者を代表する団体からの聴き取り等を通じて成年被後見人、被保佐人及び被補助人の制度利用に関する実態把握を行い、保佐及び補助の制度の利用を促進するため、必要な措置を講ずること。
九 本法による改正後の諸法において各資格等の欠格事由を省令で定めることとされている場合には、障害者の権利に関する条約や障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律に抵触することのないようにするとともに、その制定に当たっては、障害者の意見が反映されるようにすること。
十 障害者の社会参加におけるあらゆる社会的障壁の除去のための合理的配慮の提供について今後も検討を行うこと。
十一 本法成立後も「心身の故障」により資格取得等を認めないことがあることを規定している法律等について、当該規定の施行状況を勘案し今後も調査を行い、必要に応じて、当該規定の廃止等を含め検討を行うこと。
右決議する。

公立福生病院事件(透析中止事件)を考える 院内集会

日 時: 2019年6月6日(木)15時~17時(受付14時半より)
場 所: 衆議院第2議員会館3会議室

チラシ

*報告1: 冠木克彦(弁護士)「遺族の代理人として」
*報告2: 斎藤義彦(毎日新聞記者)「事件の取材から明らかになったこと」
*参加議員からのご挨拶
*参加団体からの発言

主 催:公立福生病院事件を考える院内集会実行委員会
連絡先:090(6172)5174 川見
Email:abdcnet@gmail.com

【実行委員会 呼びかけ団体】
臓器移植法を問い直す市民ネットワーク/精神障害者権利主張センター・絆/「骨格提言」の完全実現を求める大フォーラム実行委員会/地域でくらすための東京ネットワーク/バクバクの会~人工呼吸器とともに生きる/ NPO こらーるたいとう/日本消費者連盟/ DNA問題研究会/怒っているぞ!障害者きりすて!全国ネットワーク/全国「精神病」者集団

成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律(案)の質問リストの送付について

 平素より、精神障害者の地域生活の政策・立法にご尽力いただき誠にありがとうございます。私たち全国「精神病」者集団は、1974年に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
 さて、今週末、成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案(閣法)の審議入りが見込まれています。本法案の審査は、欠格条項の見直しが進んだという表面上の成果のみで評価してはならず、障害者権利条約等の国際的動向や成年後見制度利用促進法に基づく政策の進捗状況などの中間評価が求められる点で通常の単独法案の審査とは一線を画するものです。また、今回の法案審査を逃すと重大な課題が先送りにされてしまいます。
精神障害者の生活に係る法制度が障害者の権利に関する条約(以下、障害者権利条約)の趣旨を鑑みたものとなるように、別紙の通り質問してほしい事項をまとめましたので参考までにご活用ください。よろしくお願いします。

別紙
質問リスト

第190回通常国会の成年後見制度利用促進法の審査では、政府が我が国の成年後見制度が障害者の権利に関する条約第12条(法の前の平等)に違反しないと解釈したことに対して、衆参両院の内閣委員から国連障害者の権利に関する委員会の文書(一般的意見第1号など)や他国の審査状況などを根拠に障害者権利条約第三十七条に基づく政府報告書の審査(以下、「政府審査」とする。)において条約違反の勧告を受ける可能性があるとの指摘がなされた。また、委員からは「勧告をうけたとしても見直しをおこなわないのか」旨の質問がだされ、それに対して加藤勝信大臣(当時)は、「必要があれば見直しをおこなう」旨の答弁をした。これら一連の法案審査を通じて障害者権利条約の観点からの問題点が明らかになり、附帯決議には「障害者の権利に関する条約第十二条の趣旨に鑑み、成年被後見人等の自己決定権が最大限尊重されるよう現状の問題点の把握に努め、それに基づき、必要な社会環境の整備等について検討を行うこと」が盛り込まれ、加藤大臣(当時)からも「その趣旨を十分尊重してまいりたい」との発言があった。さて、障害者の権利に関する条約第三十九条に定められた障害者の権利に関する委員会からの提案及び一般的な性格を有する勧告が出されたときには、障害者を代表する団体の参画の下で提案及び一般的な性格を有する勧告に基づく現状の問題点の把握をおこない必要な見直しをおこなうという政府の立場に変更はないか。

成年後見利用促進委員会のヒアリングにおいては、対象として選ばれた障害者関連団体が日本障害者協議会と全国精神保健福祉会連合会の二団体にとどまったが、成年後見利用促進専門家会議では、もっと積極的にヒアリングをしていくものと考えていいか。

いくつかの障害者関連団体(DPI、病者集団を含む)は、成年被後見人等から通帳原本の開示や残高の照会に応じない成年後見人等に関する相談を複数受けているようだが、その一方で士業団体として独自の苦情受付機能を有する公益財団法人成年後見リーガルサポートは、通帳開示にかかわる苦情相談を受けたことはないと説明を受けている。このように障害者団体と士業団体では、受け付ける苦情相談の内容や相談者層に違いがあることがわかる。今後、成年被後見人等のニーズを把握していく上では、士業団体があまり受けないような苦情相談を受けている障害者団体の参画が不可欠と考えるが政府としてはどうなのか。

成年被後見人等は、成年後見人に対して自らの通帳原本の開示を求めた場合には必ず開示されるものか。

成年被後見人等に対して通帳原本の開示や残高の照会に応じない成年後見人等が少なからず散見されるが、こうした場合、成年被後見人等とその主たる介護家族は将来設計を立てられず、また、横領されているのではと不安の中で過ごしている。預金通帳は、成年被後見人と主たる介護家族が見られようにするべきと考えるが政府の認識はどうか。

成年被後見人等は、成年後見人に対して付加報酬額の開示を求めた場合には必ず開示されるものか。

成年被後見人等は、成年後見人との信頼関係が結べないことを理由として、成年後見人の解任ができるのか。

最高裁判所は、成年被後見人が取り消し権を行使した件数、解任件数、辞任件数、報酬の最大値及び中央値、候補者の選任率、士業成年後見人一人あたりの受任件数の最大値及び中央値などの統計をとっていないが、こうした実態を明らかにしていく必要があるのではないか。

成年後見人等に持ち家を売られた上、施設に無理やり入れられたとする成年被後見人等の訴えが各地で散見されるが、居住用不動産の処分(売却)の実態などを明らかにしていく必要があるのではないか。

成年被後見人等が成年後見人等を訴えるために弁護士と委任状を締結しようとするとき、訴えの相手方である成年後見人は取り消し権を行使できるのか。

公益財団法人成年後見リーガルサポートは、不正防止の観点から会員に対して成年被後見人の通帳原本の確認をおこなっている。一昨年、東京都在住の成年被後見人が当該財団への通帳原本の情報提供を拒否したことにより、成年後見人も通帳原本の情報提供をおこなわなかったため当該財団を退会処分にされる事件が発生した。そのため、家裁から選任された成年後見人等は、事実上、本人が拒否しても財団に情報提供をおこなってしまうことになるが、これは民法に基づく本人の意思の尊重や個人情報の観点から問題はないのか。

誤植の指摘があったので以下に掲載します。
公益財団法人成年後見リーガルサポート⇒公益「社団」です。
⇒リーガルサポートが事業として行っているのは、本人の財産や収支に関する情報や、要配慮個人情報を含むプライバシー情報を会員からオンラインで提供させていること、です。
全員を対象に通帳原本の確認も行いましたが、定期的に行われるかどうかは不明です。
退会処分ではなく、除名です。
成年後見人等の広範な裁量権が問題となっています。監督と称して所属団体へ本人のプライバシ―に関する情報を提供させているのは、リーガルサポートだけではないようですが、そのあたりの実態も明らかではないように思います。

医療基本法に関する学習会

 これまで日本の医療は、医療者中心で進められてきました。そして、医療過誤、薬害、ハンセン病をはじめとする収容政策など、患者の権利侵害を帰結する深刻な問題を経験してきました。私たち精神障害者を含む権利侵害を経験した患者は、医療に対して激しい不信感をもつようになります。患者が主体的に医療にかかわれるような医療制度体系にしていくためにも患者の権利を定めた医療基本法の制定が不可欠です。
 医療基本法の制定に向けた学習会を開催するので是非、ご参加ください。

チラシ

講師:鈴木利廣 (弁護士・すずかけ法律事務所)

日 時: 2019年5月29日(水)18:00~20:00
場 所: 中野障害者社会活動センター(スマイル中野)4階 多目的室
     JR中野北口下車徒歩7分 電話:03-5380-0891
※「権利主張センター中野」の名前でとってあります。
迷ったら携帯電話にお電話ください。 080-8115-2172(関口)

◆医療基本法・五団体共同骨子
http://inca-inca.net/swfu/d/171112_uraol.pdf

◆医療基本法要綱案(患者の権利法制をつくる会)
http://kenriho.org/legislative/medicalbasicactcommentary.pdf

Windows7のサポート終了に伴う病院・診療所情報のセキュリティに関する声明

 私たち全国「精神病」者集団は、1974年5月に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
 今年度よりWindows7のサポートが終了することになっています。Windows7のサポート終了に伴いセキュリティ上の不安がせり出してきています。そのため、Microsoft office 2007以上のVersionを使うなどして精神科病院・診療所等における診療情報保護についてセキュリティのレベルを上げてもらう必要があります。そうしなければ、私たち精神障害者の診療情報保護に重大な危機が生じ得ます。精神科病院・診療所等におかれては、最新のソフトを導入するなどしてセキュリティのレベルを上げ、不安がないように配慮を求めます。
   2019年4月20日
   全国「精神病」者集団

成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案の審査に関する質問状

立憲民主党政務調査会長 逢坂 誠二 様
   同  内閣部会長 相原久美子 様

成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案の審査に関する質問状

日ごろより精神障害者の地域生活、施策にご尽力くださり心より敬意を表しております。
 さて、2018年3月13日、成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案が閣議決定・法案上程されました。本法案は、主として成年被後見人等を対象とした欠格条項の削除などを規定しております。
 この法案の構造は、一見すると欠格条項の削除を定めており障害者施策の前進のように思われますが、その実は成年後見制度利用促進法に基づく政策全体の中に位置づくものであり、政策全体の方向性への評価とは切っても切り離せないものとなっております。すなわち、本法案の審査は、欠格条項の見直しが進んだという表面上の成果のみで評価してはならず、障害者権利条約をはじめとする国際的動向を鑑みた評価や成年後見制度利用促進法に基づく政策の進捗状況の中間評価などが求められる点で通常の単独法案の審査とは一線を画するものになります。
 成年後見制度の対象者は、精神上の障害により事理弁識能力を欠く常態にある者とされており、大部分が精神保健福祉法上の精神障害者に該当します。成年後見制度は、私たち精神障害者の実生活にかかわる、いくつかの深刻で看過できない問題を孕んでいます。それにもかかわらず、私たち抜きに政策が進められ、障害者権利条約について書かれた附帯決議に基づく検討がほとんどされていないといった重大な問題が認められます。
そのため、全国「精神病」者集団としては、本法案に対して反対の立場から次の通り質問します。

1 成年後見制度利用促進法は、第190回通常国会の審議で障害者権利条約第12条(法の前の平等)に係る政府解釈と国連障害者権利委員会の解釈とが大きく異なることが浮き彫りになりました。日本政府は、成年後見制度を廃止せずして批准し得たことから条約違反ではないとしました。それに対して衆参両院の内閣委員は国連障害者権利委員会の文書(一般的意見第1号など)や他国の審査状況などを根拠に障害者権利条約第三十七条に基づく政府報告書の審査(以下、「政府審査」とする。)において条約違反の勧告を受ける可能性があると指摘しました。
 このことを踏まえて参議院内閣委員会の法案審査では、委員から「勧告をうけたとしても見直しをおこなわないのか」旨の質問がだされ、それに対して加藤勝信大臣(当時)は、「必要があれば見直しをおこなう」旨の答弁をしました。また、これら一連の法案審査を通じて障害者権利条約の観点からの問題点が明らかになり、附帯決議には「障害者の権利に関する条約第十二条の趣旨に鑑み、成年被後見人等の自己決定権が最大限尊重されるよう現状の問題点の把握に努め、それに基づき、必要な社会環境の整備等について検討を行うこと」が盛り込まれ、加藤大臣(当時)からも「その趣旨を十分尊重してまいりたい」との発言がありました。
 しかし、成年後見制度利用促進基本計画には、付帯決議を含む障害者権利条約について、①今後の検討に当たって立ち返るべき理念として示された自己決定権の尊重の註釈部分と、②保佐・補助の活用を含め、早期の段階から、本人に身近な地域において成年後見制度の利用の相談ができるよう、市町村においては、特に各地域の相談機能の整備に優先して取り組むよう努めるべきとされた部分の二カ所にしか言及されず、肝心であるはずの平成32(2020)年に予定されている政府審査及び勧告に基づく検討のことが一切触れられていません。このことは、附帯決議の「現状の問題点の把握」のなかに国連障害者権利委員会の動きをはじめとする「国際的動向」が含まれていないこと、そして「必要な社会環境の整備等」のなかに政府審査及び勧告に基づく検討が含まれていないことからも附帯決議の趣旨を尊重した検討がおこなわれたとは言えないです。
御党は、こうした成年後見制度利用促進法の運用が付帯決議に示された障害者権利条約第十二条の趣旨を鑑みたものになり得ていると考えるのか、見解を明らかにしてください。

2 第190回通常国会における成年後見制度利用促進法の審議では、内閣委員から当事者からのヒアリングをする必要性がある旨の意見が出され、加藤大臣(当時)も「しっかりと対応していきたい」と答弁しました。
 しかし、実際にヒアリングの対象として選ばれた障害者関連団体は、日本障害者協議会と全国精神保健福祉会連合会の二団体にとどまり、被後見人の立場を代弁する上では不十分極まりないと考えます。全国「精神病」者集団は、利用促進会議及び同委員会の構成員としての参画とヒアリングを申し入れたところ、いずれも内閣府によって受け入れられませんでした。このことで利用促進会議及び同委員会の構成員及び参考人には、精神障害を代表する団体が入りませんでした。日本メンタルヘルスピアサポート専門員研修機構は、病棟患者自治会や地域患者会などの当事者組織を会員としてシェアできておらず、法人の目的を「各種専門職と協働して精神的困難な当事者を支援できる精神障がい者ピアサポート専門員を育成する事を目的としています」としており、組織の形式としてはピアサポーターの職能団体・育成団体であって精神障害を代表する団体ではありません。
 障害者権利条約の趣旨である当事者参画が実現されないまま成年後見制度利用促進基本計画が策定され法案が上程された点で附帯決議の趣旨を尊重した検討がおこなわれたとは言えません。
御党は、こうした成年後見制度利用促進法の運用が障害者権利条約の趣旨に基づくものであり、かつ付帯決議に示されたものになり得ていると考えるのか、見解を明らかにしてください。

3 御党は、第196回通常国会において政府から参議院先議の希望がでていた本法案を、私たち当事者の声をきいて慎重審議を求め、衆議院先議にしました。当事者の声を聞いて慎重な態度をとった御党は、引き続き慎重な姿勢を貫くのか、見解を明らかにしてください。