処遇基準告示の改正に関する要望書

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
精神・障害保健課長 林修一郎 様

 新緑の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 私たち全国「精神病」者集団は、1974年5月に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。また、障害者権利条約の国内実施に向けて、障害者権利条約対日審査に参画をした唯一の精神障害者の当事者団体です。
 さて、全国「精神病」者集団は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第37条第1項に基づく大臣基準(告示)改正について下記の通り要望します。
 つきましては、同条約に基づく障害者を代表する団体の意見として尊重し、十分な検討をいただけますようお願い申し上げます。

① これ以上「不穏及び多動が顕著な場合」を十分条件であるかのように誤って拘束する事例が散見される現行告示下に入院者をとどめ置くべきではありません。処遇基準告示の改正を進めてください。
② 処遇基準告示改正は、人身の自由にかかわるものです。様々な団体や識者から丁寧に意見を聞きながら透明性のあるかたちで進めるとともに、立法の意思である附帯決議に基づく対応を速やかにおこなってください。
③ 告示改正後の診療録への記載方法は三要件ごとの記載を基本としてください。また、報酬による評価(減算を含む)をおこなってください。告示改正後は、すみやかに初回政府審査に係る総括所見に基づいた見直しの検討に着手してください。