【声明】第6期障害者政策委員会における病院優位と精神障害当事者の不在について

 全国「精神病」者集団は、1974年5月に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
 2023年1月23日、第6期障害者政策委員会の構成員が公表されました。障害者基本計画(第5次)の策定に向けた障害者政策委員会意見には、「精神科病院において、誰もが安心して信頼できる入院医療が実現されるよう、今後、非自発的入院のあり方及び身体拘束などに関し、精神障害を有する当事者等の意見を聞 きながら、課題の整理を進め、必要な見直しについて検討を行う」が入りました。なお、この内容は、全国「精神病」者集団が要望してきた内容です。
 ところが、障害者基本計画及び障害者の権利に関する条約の監視を担う障害者政策委員会には、プロバイダーを代表する団体である日本精神科病院協会から推薦された構成員が入っている一方で、全国「精神病」者集団から推薦された構成員が入っておりません。そのため、障害者の権利に関する条約の監視という観点からは、障害当事者が参画できないかたちになっており、極めて遺憾に思っています。また、障害者の権利に関する条約の初回政府審査に係る総括所見には、精神障害者を代表する団体との緊密な協議の確保等を通じ、国内法制及び政策を本条約と調和させることを求める勧告が出されていますが、これも守られなかったことを遺憾に思っています。第7期障害者政策委員会において同様の事態が生じないよう強く改善を求めます。