精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律(案)に関する要望書

厚生労働省社会・援護局
 障害保健福祉部長 辺見聡 様
 障害保健福祉部精神・障害保健課長 林修一郎 様

 日ごろより精神障害者の地域生活、施策にご尽力くださり心より敬意を表しております。
 先日、国連障害者の権利に関する委員会の第27回期において第1回日本政府審査がおこなわれました。国連ジュネーブ本部では、約100人の日本人が建設的対話の傍聴にきており、注目の高さがうかがえました。建設的対話では、委員から日本の精神科医療についての質問が相次ぎ、改めて国際社会からの関心の高さを確認することができました。
 さて、現在、2022年臨時国会に向けて精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律(案)(以下、「同法案」とする。)の提出の準備が進められております。地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会報告書には、「こうした事項について、障害者の権利に関する条約第36条及び第39条による障害者の権利に関する委員会からの提案及び一般的な性格を有する勧告が行わ れたときには、障害者を代表する団体の参画の下で、当該提案及び勧告に基づく現状の問題点の把握を行い、関連法制度の見直しを始めとする必要な措置につい て検討すべきである。」とあります。障害者の権利に関する条約第1回日本政府審査への関心が高まりを見せる今、同法案を通じて検討できるようにしていく必要があると考えます。
 つきましては、同法案の附則には、検討条項を設けるとともに、「障害者の権利に関する条約第三十六条及び第三十九条による障害者の権利に関する委員会からの提案及び一般的な性格を有する勧告に基づく現状の問題点の把握を行い、障害者を代表する団体の参画の下で、関連法制度の見直しを始めとする必要な措置について検討する」という一文を入れてくださいますようお願い申し上げます。なお、当会としては当該一文が入るか否かを法案の賛否にかかわる重要事項と考えておりますので、ご配慮のほど、よろしくお願い申し上げます。
 以 上