2022年度予算に関する要望書

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
障害福祉課長  竹内  尚也 様
精神障害・保健課長  佐々木 孝治 様

 平素より、精神障害者の地域生活の推進にご尽力くださり心より敬意を表しております。私たち全国「精神病」者集団は、1974年に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
精神障害者の生活に係る法制度が障害者の権利に関する条約の趣旨を鑑みたものとなるように、2022年度予算について下記のとおりご要望を申し上げます。

(1)長期入院していた精神障害者が地域生活する上で重度訪問介護をはじめとする訪問系サービスは、重要な社会資源となっています。しかし、支給決定は審査手続きがあるとはいえ、地方公共団体の裁量によるところが大きく、ニーズ把握が難しいとされる精神障害者には、十分な量の支給決定がされないこともあります。訪問系サービスの予算を増やしてください。

(2)精神科病院に入院する者の意思決定及び意思表明の支援(アドボケイト)の検討にかかわる厚生労働科学研究補助金を確保してください。

(3)行動制限中の死亡及び死亡退院にかかわる実態調査をおこなってください。

(4)精神障害にも対応した地域包括ケアシステムについては、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る検討会」報告書において退院後支援を別途、検討すべき事項と位置付けられています。精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築推進事業の補助金メニューから一旦は措置入院者の退院後支援を削除してください。

(5)ピアサポーター研修については多様なピアサポーターの参画を前提にすること
ピアサポーター養成研修事業は、事業所に雇われる精神障害者という意味でのピアスタッフだけに限らず、自立生活センタースタッフやピアサポート団体などの幅広いピアサポート活動を想定した研修として使えるようにしてください。
以 上