精神科病院における新型コロナウィルス感染予防に関する要望書

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
精神障害保健課長 佐々木 孝治 様

 日ごろより精神障害者の地域生活、施策にご尽力くださり心より敬意を表しております。
 今月、東京都小金井市の武蔵野中央病院において新たに患者と職員合わせて15人の感染が確認されました。「緊急事態宣言」の解除後では、都内で初めて発生したクラスターといわれています。
 清潔不潔の区域の仕分けが不十分な建造物が多く、さらに閉鎖性密室性が高い精神科病院は新型コロナウィルス感染にきわめて脆弱であると言わざるを得ません。地域で暮らしていてよいはずの人が長期入院していることも相まって看過できない問題となっています。他方で2020年4月3日付事務連絡に「精神科を標榜する医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応について」が発されて以来、現場では新型コロナウィルスに感染した精神障害者は原則として精神科病院で療養させるべきとの理解に基づき運用されています。しかし、新型コロナウィルス感染リスクを減らすのならば、精神科病院での療養は望ましくありません。
 つきましては、下記について要望を申し上げます。

1.意にそぐわない精神科病院への入院を回避できるよう病院及び地方公共団体等に相談窓口を設置すること。
2.現に入院している精神障害者が精神科病院から避難できるように病院及び地方公共団体等に相談窓口を設置すること。

以 上