北岡賢剛氏及び社会福祉法人グローの性加害事件にかかわる緊急声明

 2024年10月24日、東京地裁は、社会福祉法人グロー前理事長の北岡賢剛氏による性加害への賠償を被害女性2名が求めていた訴訟において、北岡氏による性加害の事実を認め、北岡氏に220万円、社会福祉法人グローに440万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。
 全国「精神病」者集団としては、活動のなかで社会福祉法人グローや社会福祉法人愛成会、アメニティフォーラム、安倍総理と障害者の集いなどとのかかわりがなかったため、特段の声明を出すなどしてきませんでした。しかし、このたび全国「精神病」者集団の会員に対してアメニティフォーラムへの登壇依頼がきたため、本事件への見解を示さずに当日を迎えるべきではないとの考えから、経過を詳細に把握し見解を出すことにしました。
 北岡氏による加害行為は、使用者の立場を悪用して何年にもわたって被害者らに執拗に迫り、アルコール等で意識を混濁させた上で性暴力に及ぶものでした。複数の被害者に対して常習的に性加害がおこなわれてきたということは、被害者が救済を求めることさえままならず、多くの人が見て見ぬふりをしてきたからだろうと思います。被害者に身になれば、このような人物が障害者団体などによって持ち上げられ続けたこと自体、被害を助長させ救済を困難せしめるものであったに違いありません。全国「精神病」者集団は、北岡氏の性暴力行為を糾弾するとともに、アメニティフォーラムの登壇にあたっては、被害の拡大の片棒をかつぐようなことにならないように細心の注意を払って取り組んでいきたいと思います。