孝山会滝山病院事件における効果的な指導監督の検討に関する要望書

東京都福祉保健局精神保健医療課長 殿

全国「精神病」者集団  
共同代表 関口明彦・桐原尚之  

一般社団法人精神障害当事者会ポルケ  
代表理事 山田悠平  

 陽春の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 わたしたち全国「精神病」者集団は、1974年5月に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。今年に入って、孝山会滝山病院における深刻な不祥事が明らかになりました。「精神科病院に対する指導監督等の徹底について(平成一〇年三月三日 障第一一三号・健政発第二三二号・医薬発第一七六号・社援第四九一号)」には、地方精神保健福祉審議会は精神障害者の人権に配慮しつつその適正な医療及び保護を確保するため、定期的に開催するのみならず、精神病院の不祥事があった場合には、積極的にこれを審議することとし、審議内容については、可能な限り公開するようにすることされています。また、精神病院に対する効果的な指導監督等のあり方を検討するに当たっては、地方精神保健福祉審議会を積極的に活用することともされています。
 孝山会滝山病院事件は、入院患者を日常的に虐待していたことが指摘されている前代未聞の不祥事であり、積極的かつ定期的に東京都精神保健福祉審議会において審議する必要性があると考えます。つきましては、下記の要望をいたしますので、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

① 積極的かつ定期的に東京都精神保健福祉審議会を開催すること。
② 東京都精神保健福祉審議会においては、当事者団体及び法律家等で構成される第三者調査組織の設置及び調査の実施、再発防止に向けた効果的な指導監督のあり方、そして、入院患者の転院及び退院に向けた聞き取りの方策を審議事項にすること。
以 上