厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
企画課長 矢田貝 泰之 様
障害福祉課長 津曲 共和 様
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく訪問系サービスの見直しの検討に関する要望書
初秋の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
第112回社会保障審議会障害者部会(以下、「障害者部会」とする。)の資料1「団体ヒアリングにおける主な御意見等」からは、訪問系サービスの内容や対象者等の見直しを求める意見が団体から多数出されたことがわかります。ところが、第112回障害者部会資料2「障害者総合支援法等の見直しについて (論点等)」では、「I 地域における障害者支援について」、「II 障害児支援について」、「III 障害者の就労支援について」、「IV 精神障害者に対する支援について」、「V その他」が障害者総合支援法見直しの検討事項とされており、居住系サービスや就労支援系サービスが明示的に検討事項とされたのに対して、訪問系サービスは明示的に検討事項として取り上げられていないことがわかります。
唯一、関連しそうな事項としては、「Ⅴ.その他」の部分の「その他、障害福祉サービス等のサービス内容や対象者等、高齢の障害者や意思疎通に関する支援の在り方など、既存の制度・運用面の見直しについてどう考えるか」があります。訪問系サービスは、障害者の地域生活の核心的な基盤となるものです。
つきましては、「Vその他」の部分では必ず下記について訪問系サービスの見直しの検討をしてくださいますようお願い申し上げます。
記
(1)育児支援
居宅介護における育児支援の周知徹底を図るための議論。
(2)通院等介助の自宅発着要件
通院等介助の自宅発着要件の削除、あるいは、勤務先から通院先までの移動にも使えるようにするための議論。
(3)重度訪問介護の利用
行動障害10点の撤廃あるいは緩和、支援区分4以下への適用拡大のための議論。また、入院中の重度訪問介護の利用について支援区分4及び5に適用拡大するための議論。
(4)通勤、勤務中等の利用
重度訪問介護の移動制限である「通年かつ長期にわたる外出」の削除、あるいは、通勤、勤務中、通学、修学中の利用を可能にしていくための議論。
以 上