優生思想との訣別――旧優生保護法被害からの人権回復に向けて

日 時:2019年3月31日 13時00分~17時00分(開場12時00分)
場 所:立命館大学朱雀キャンパス 大ホール
   (京都市中京区西ノ京朱雀町1)
主 催:京都弁護士会、立命館大学生存学研究センター

チラシ

・基調講演―優生思想・政策の歴史
利光惠子(優生手術に対する謝罪を求める会)
・各地からの報告
京都弁護団、兵庫弁護団、片方司(被害者)など
・パフォーマンス
由良部正美(舞踏家)×石井誠(書家)
・コメンテーター
立岩真也(立命館大学教授)

趣旨
 本企画は、旧優生保護法のもとで行われてきた優生手術をめぐる問題について、私たちがどのように捉え、これから何をどのように取り組んでいけばよいのかを考えることを目指すものである。
 そのために、優生思想・優生保護政策の歴史を踏まえながら、強制的な優生手術という人権侵害を受けてきた人たちの声を聞き、今なお様々な形で潜んでいる優生思想に対して抵抗していく方法を模索したい。
 現在、各地で旧優生保護法下で強制不妊手術を施された人たちが原告となり、国に対して損害賠償を求める訴えを起こしている。国は、優生保護法に関連して被害を受けた人たちの被害の回復、救済について、議論を進めている。だが、深刻な人権侵害に対して、国は旧優生保護法の違憲性には見解を示さない姿勢を固辞している。こうした状況では、優生保護法に関連して被害を受けた人たちがいるにもかかわらず、調査や救済対象の範囲から除外されてしまうことは明らかである。もっとも重要なことは、今もなお被害にあったことが隠されてしまっていたり、言いたくても言い出せない、被害を被害として感じられていない人たちがたくさんいるということである。被害にあった人たちやその周囲にいる人たちが安心して声をあげられるように、優生保護法に関連して人権侵害を受けた全ての人たちに対して国からの謝罪と賠償を求め、何が行われてきたのか綿密な調査による実態解明を求めていく必要がある。
 シンポジウムでは、京都の弁護団、兵庫県の当事者と弁護団、岩手県在住の当事者である片方司さん、利光恵子さん、立岩真也さんにご登壇いただく。京都の弁護団、兵庫県の当事者と弁護団、片方司さんからは、優生手術の状況と裁判の取り組みについてお話しを伺う。とくに、片方司さんは2003年に精神病院を退院する際に断種手術を強要されており、優生保護法が母体保護法に改定された後での被害者である。片方司さんからのお話しからは優生保護法が優生思想という形で引き継がれてきたことが確認できるだろう。利光恵子さんには、優生思想・政策の歴史について報告していただく。そのうえで、立岩真也さんからは、全体の話を通して私たちがどのように考えこれから取り組んでいけばいいか、方向性を見いだすための論点や課題を提示してもらう予定である。また、こうした優生保護法をめぐる問題に取り組む際に、私たちの身体や生命に優劣はなく、優劣をつけるということ自体が差別だということを確認したい。そこで、筋ジストロフィーの身体を持ちながら「生」を書で表現してきた石井誠さんの書を展示し、身体の在り様を身体で表現することに取り組んでいる舞踏家の由良部正美さんにパフォーマンスをしてもらう。

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