日精協630調査声明文に対する緊急声明

 私たち全国「精神病」者集団は、1974年5月に結成した精神障害者個人及び団体で構成される全国組織です。
 2018年10月19日、日精協は「精神保健福祉資料(630調査)の実施についての声明文」を発表しました。当該日精協声明では、630調査それ自体が調査協力の見送りを検討せざるを得ないほどの個人情報保護上の問題があるとしています。
 しかし、当該日精協声明には、個人情報の観点から問題があるとされる具体的な例が示されておりません。また、そもそも、これまで都道府県等が開示してきた行政情報に個人情報が記載されていたとする実例は聞いたことがありません。従前の例に従い行政情報開示請求があった場合に個別に審査をおこない個人情報保護に配慮して開示を決定する方式で問題ないはずだと思います。
 そのため、当該日精協声明は、単に毎日新聞が記事にしたような長期入院者がいる実態を隠蔽するための口実として個人情報保護を使っているだけのようにしか見えません。公共的な役割を持った民間病院が実態を隠蔽し、今後の政策立案を妨げるようなことはあってはなりません。
 2018年10月25日

◆「精神保健福祉資料(630調査)の実施についての声明文」
https://www.nisseikyo.or.jp/images/Teigen/TeigenPDF_gjzmjAueKKhiRKvGh1zSQ8xrJ0PpEx1augXsi2SZbnMuHpGDDQGQakkqjh4skfRf_1.pdf