障害者虐待防止法改正に向けた検討委員会への参画について(要望)

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
障害福祉課長 内山博之 様

 日頃より障害者施策の推進に尽力をくださり、心より敬意を表します。
 私たち全国「精神病」者集団は、1974年に結成した精神障害者の個人及び団体で構成される全国組織です。
さて、障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(障害者虐待防止法)附則第2条には、見直しに向けた検討の規定があり、今年の夏頃から検討委員会を立ち上げて検討に向けた議論が開始されるものとうかがっております。
 検討の内容には、「学校、保育所等、医療機関、官公署等における障害者に対する虐待の防止等の体制の在り方」が明文されており、ここでいう医療機関には精神科病院が含まれます。精神科病院に入院するのは、精神障害者です。
 精神障害者としての主張をできる――精神障害者という集合アイデンティティを一人称として発言できる――のは、精神障害者の団体です。障害者権利条約第4条第3項では、障害者を代表する団体から推薦を受けた障害当事者の参画を締約国に求めています。
 全国「精神病」者集団は、日本障害フォーラムの加盟組織であり、これまで精神障害当事者を代表する団体として厚生労働省からヒアリングを引き受けてきた実績があるため、当該検討委員会に障害当事者の委員を推薦する団体として適格であると考えております。
 つきましては、当該検討委員会に全国「精神病」者集団から推薦を受けた精神障害当事者を採用してくださいますよう、調整していただきたくお願い申し上げます。
草 々 
2017年7月19日