議事録改竄問題について

議事録改竄問題について

 全国「精神病」者集団が推薦して検討会に出席した桐原参考人の議事録の修正が厚生労働省によって退けられた問題について本人の見解を交えて公表することとした。

 電話では何度か議事録の修正が反映されていな旨の連絡をした。厚生労働省は、修正は反映されていると答えた。具体的にどこが修正できていないと口頭で十分に伝えられなかったこともあり、しっかりと確認してもらえなかったのだろうと考えた。そこで、こちら側で具体的な個所を数点あげて再度、電話にて議事録の修正が反映されていない旨の連絡をした。厚生労働省は、議事録修正は反映されているとの立場を崩さず、かつ時期的に今から議事録を修正することはできない、という事務に関する追加の返答をした。結果、文脈的に伝わらないこともないかと思い、なくなく修正反映をこれ以上要求することは諦めた。
 そこに澤田さんの件があったため、再び、私のケースを問題化することを決意した。この問題は、単に議事録の修正が反映されていないという事務的な問題に収斂するものではなく、障害当事者の参画に当たっての配慮を欠いている点が問題ではないかと思われる。このように議事録修正が反映されないということは、まがって伝わるのではないかと不安になり精神障害者にとってはかなりの心理的な負担になる。また、検討が最終的には、このような技術的な面でどうにかされてしまうのではないかと考えると、検討それ自体を難しくさせる要因になり得るのではないかと懸念する。
 国家公務員の人らは、たかが議事録の修正と思われるのかもしれないが、障害当事者への配慮として私たちの感覚を受け入れて修正に応じられるようなものにしてほしいとせつに願う。

桐原による議事録修正 確定議事録(ウェブ上に掲載されたもの)
1 次に、教育・労働・安全衛生等の労働実態です。例えば職場の上司や同僚に相談することができたかなど、そうしたことを通じて技術の向上とか人材育成ができていたのかなど、そういった労働実態についての検証がされるべきではないかと思います。 2つ目は、教育・労働・安全衛生等の労働実態です。例えば職場の上司や同僚に相談することができたかなど、そうしたことを通じて技術の向上とか人材育成ができていたのかなど、そういった労働実態についての検証がされるべきではないかと思います。
2  そして次は、施設の提供するサービスの内容についての検証です。例えば意思の表出が困難な重度障害者が狙われたと聞いているのですけれども、こうした人たちの意思決定や意思疎通、コミュニケーションの支援というものがどれぐらいなされたかということに関心をもっています。  3点目は、施設の提供するサービスの内容についての検証です。例えば意思の表出が困難な重度障害者が狙われたと聞いているのですけれども、こうした人たちの意思決定や意思疎通、コミュニケーションの支援というものがどれぐらいなされたかということに関心を持っています。
3 続いて、2点目です。中間取りまとめで問題に思った点です。 続いて、2点目のほうですけれども、中間取りまとめで問題に思った点です。
4 ですが、明らかに犯行の方法などを事細かに書かれているわけなので、この神奈川県警の見立てというものが果たして本当に妥当だったのか、否、妥当ではなかったから施設側は対応できず、実際に事件が起きたわけですから、この点に関しては踏み込んだ評価が必要であろうと思います。そうでなければ現場の職員は、手紙を見せられずに情報共有がないまま防犯対策の責任だけを負わされることになります。施設側の努力だけに解決の糸口を求めていく方策は一カ所に負担が集中し過ぎて無理がでてきます。警察の判断の妥当性を検証して、情報共有のあり方に問題があるのならば反省的に継承し、どのような情報共有が妥当であるのか今後の方策につなげていくべきではないかと思います。 ですが、明らかに犯行の方法などを事細かに書かれているわけなので、この神奈川県警の見立てというものが果たして本当に妥当だったのか、否、妥当ではなかったから実際に事件が起きて、施設側は対応できなかったわけですから、この点に関しては踏み込んだ評価が必要であろうと思います。そうでなければ現場の職員は、手紙を見せられずに情報共有がないまま防犯対策の責任だけを負わされることになるので、施設側の努力だけに解決の糸口を求めていくと、そういう解決策の筋書きになってしまいます。警察官のそのときの手紙を見せないという判断が妥当であったかどうかということを検証しなければならないのではないかと思います。
5 3点目です。これは実際に再発防止策という形で期待を寄せられている継続支援チームと多機能垂直型統合診療所についての私たちが思っていることについてです。  3点目ですけれども、これは実際に再発防止策という形で期待を寄せられている継続支援チームと多機能垂直型統合診療所についての私たちが思っていることについてです。
6 まず、兵庫県で実際に実施されている継続支援チームについては、兵庫の精神障害者の団体と協力して独自に調査した結果、次の様な事実がわかってきました。精神科救急の輪番を組んでいてその日、当番だった病院が、あまり評判がよくない病院で、そこにたまたま救急で入院した。 まず、兵庫県で実際に実施されている継続支援チームについては、兵庫の精神障害者の団体と協力して独自に調査した結果、次のような事実がわかってきました。精神科救急の輪番を組んでいて、その日当番だった病院が、あまり評判がよくない病院で、そこにたまたま救急で入院した。
7 入院して、その後、継続支援の対象になって、通院自体をかなり厳密に管理されてしまって、逆にしんどいということで体調を崩した人がいるということと、それから、かなり他害防止のための監視という部分が強いので、そのあたりで監視されている気がするということで体調を崩して入院を繰り返したりとか、そういった人がいるので、実際の面でも慎重に考えられなければならないと思います。 入院して、その後、継続支援の対象になって、通院自体をかなり厳密に管理されてしまって、逆にしんどいということで体調を崩した人がいるということと、それから、かなり他害防止のための監視という部分が強いので、そのあたりで監視されているということで体調を崩して入院を繰り返したりとか、そういった人がいるので、実際の面でも慎重に考えられなければならないと思います。
8 4点目です。措置入院見直しについてとか、犯罪防止機能の強化といったことに対して一般論なのですけれども、措置入院解除の検証というものは非常に力点が置かれているのですが、再発防止策として措置入院解除後の過度に管理的な干渉がなされるのではないかと私たちは危惧しています。そういう意味では、こうしたやり方には反対しています。 4点目は、措置入院見直しについてとか、犯罪防止機能の強化といったことに対して一般論なのですけれども、措置入院解除の検証というものは非常に力点が置かれているのですが、再発防止策として措置入院解除後の過度に管理的な干渉がなされるのではないかと私たちは危惧しています。そういう意味では、こうしたやり方には反対しています。