全国の「精神病」者仲間の皆様、および私たちに心寄せてくださっておられる皆様 すでにご存じと思いますが、政府は4月19日に精神保健福祉法改悪案を閣議 決定しました。
改悪の中身は保護者制度を廃止するのとひきかえに、医療保護入院を今後も維持し、精神科医一人の判断で三親等の誰でも一人の同意が取れれば、医療保護入 院として本人が拒否しても強制入院するというものです。現行の順位はなくなり、家裁の選任もなくなります。
これでは家族間に争いがあった場合、いかようにも気に入らない人間を精神科医と語らって強制入院できることになってしまいます。今現在も兄弟間の争いが 親御さんの強制入院をもたらしている例もありますし、何十年もあったことのな い叔父叔母、甥姪であろうと入院に同意できることになります。
また家族の負担軽減といっても、結局入院には家族の同意が必要であり、経済 的にも入院に際して連帯保証人となることを求められますから、何の負担軽減に もなりません。精神障害者差別そのものである強制入院制度に手を付けていない のですから、精神障害者差別を弱めるどころか、より安易に強制入院できること になりますから、差別強化の法制となります。
また家族の負担軽減のためや保護者制度は差別であるとして保護者制度を精神 保健福祉法から削除するならば、どうして現行の保護者規定をそのまま心神喪失 者等医療観察法に書き込み、心神喪失者等医療観察法では保護者制度を維持する のでしょうか? 心神喪失者等医療観察法対象者は差別されて、保護者を必要とするのが当然と いうことでしょうか? 心神喪失者等医療観察法対象者の家族は負担を負って当 然ということでしょうか?
障害者権利条約は一歳の強制医療強制入院制度の廃止を求めています。条約批 准に向け強制入院をより厳しく制限し、強制入院を減らしていくどころか、今回 の法改悪は強制入院をより安易簡便な手続きにし、現状を維持あるいは強制入院 の増加をもたらすものです。そして心神喪失者等医療観察法対象者およびその家 族への負担と差別の強化です
私たちは国会議員に向け、連休明けから想定されている法改悪議論を阻止し、 法改悪を許さない取り組みを開始したいと考えています。 国会議員へのオルグ、国会前座り込み等もろもろの行動を考えております。 様々な方のご協力が必要です。ご協力いただける方はご連絡を、「精神病」者に かぎらずぜひご協力を。地方の方もパソコンその他でご協力いただけます
また5月4日(土)夕方4時からの相談会にご出席を 相談会は出られないけれどご協力いただける方は
2013年4月28日