12日の新聞報道によると、厚生労働省は精神保健福祉法改悪法案を今国会に上程するとしている。
内容は保護者制度の廃止、これについては当然としてもなんと医療保護入院制度を存続しさらに手続きを安易簡便にするとしている。
報道によると、一人の精神保健指定医および特定医師の医療保護入院が必要という判断に加え、扶養義務者(3親等)のうち誰か一人の同意があれば本人が拒否していても医療保護入院として強制入院できるという方向としている。また現在の保護者の優先順位も廃止し、家裁による選任も廃止すると漏れ聞いている。
これでは10年以上会ったこともない兄弟あるいは叔父叔母、甥姪、であろうと本人が嫌と言っていても強制入院に同意できることになる。
家族の負担軽減といっても入院に際しては医療費の連帯保証人となることを求められるし、精神保健福祉法上医療費は本人か扶養義務者の負担となっている。
強制入院に際し家族が同意することで本人と家族間で軋轢が生じるという問題はこれにおいては全く解決しない。
保護者制度を廃止しても、これらは全く解決せず相変わらず家族に強制入院の負担を負わせている本質に何の変化も生じない。
また医療保護入院は安易かつ恣意的に使われており、新規の医療保護入院は1999年(約11万人)より増加の一方であり、2010年には1年間に19万人以上もが医療保護入院となっている。各県における新規医療保護入院の人口比のばらつきも最小と最大で4倍も異なっている。
私達は未だ法案を知らない、このまま閣議決定するなら、もっとも影響を受ける精神障害者当事者を無視したままで政府は法案を決定することになる。
私達はこうした手続および中身に断固抗議する
2013年4月13日