東京都における他県から受け入れた精神病院入院患者、及び施設入所障害者についてその実態と継続的な支援策に関する要望書

2011年5月26日
東京都知事 石原慎太郎 様

人権白書東京実行委員会
実行委員長 八柳卓史

日夜の人権社会確立に向けた取り組みに敬意を表します。

3月11日発生の東日本大震災の避難民受入にあたって、東京都は精神病院入院患者を東京都内の病院へ転院させる措置をとられていると聞いています。また施設入所の障害者については、都内の各施設に対し、何人受入れが可能かを打診し、一部の施設で受入れていると聞いています。

さて、実数人口比ともに世界一の精神病院入院患者を抱えている日本の実態は国際的にも人権上重大な問題とされています。このたびの精神病院入院患者の受入に当たって、今後の地域生活再建に向け問題がないか危惧しているところであります。

都内病院に転院された精神病患者には、本人たちの意向も踏まえた継続的な支援策が必要とされます。

このような観点から受入実態とその後の継続的な支援策の実態について下記のとおり要望しますので、趣旨をご理解の上、ご回答いただけますようお願い申し上げます。

1 東日本大震災により他県から都内の精神病院へ入院してきた方の数と、施設へ入所してきた障害者の数を、精神病院別、施設種別または入院・入所形態別に明らかにされたい。

2 松沢病院は50名以上の福島からの転院者を受け付けたとのことですが、この病床を空けるために玉突きで松沢の入院患者が他の精神病院に強引に転院させられた事実はないか調査され結果を明らかにされたい。
3 都内の精神病院に受け入れた方について、地域生活への再建にむけた継続的な支援策とともに、その実数を精神病院別、入院形態別、また時系列的に明らかにされたい。
4 都内の避難所から強制的あるいは自発的に精神病院に入院した患者の数を精神病院別の数を明らかにされたい。また患者のその後の時系列的な実態について明らかにされたい。

(人権白書東京実行委員会 団体名)

障害者基本法案に関する陳情書

国会議員の皆様へ
日ごろからの障害者の人権保障に関するご活動に敬意を表します。
私ども全国「精神病」者集団は1974年に結成された全国の「精神病」者、団体、個人のネットワークであり、また国連社会経済委員会の認定NGOである世界精神医療ユーザーサバイバーネットワーク(WNUSP)のメンバーとして障害者権利条約作成に2002年より積極的に参加しており、WNUSPの理事としても会員の山本眞理が参加しております
4月22日、障害者基本法の一部改正に関する法律(案)が閣議決定され国会に上程されました。この法案は、評価できる点もありますが、憲法上の人権を著しく制約する文言がいくつかあります。
私どもは、障害者基本法の改正が、障害者権利条約批准に向けた国内法整備の核であり、憲法に定められた基本的人権、さらに国際的な人権諸条約の保障する基本的人権が障害者にも平等に実質的かつ有効に適用されるための法改正であることが十分認識された上で、国会において十分な、かつ総合的な審議がなされることを求めます。
その意味で同封の陳情書の通り、修正・加筆・付帯決議をしていただきたく思っております。
是非、私ども当事者の意見に耳を傾けていただけること何よりお願いいたします。もし、お時間をいただけるならご説明に参りますので、ご連絡いただければ幸いです

障害者基本法の一部改正に関する法律(案)の審議に当たっての陳情書

私たち全国「精神病」者集団は1974年に結成された、全国の「精神病」者団体個人の連合体です。私どもの運営委員である関口明彦も障がい者制度改革推進会議構成員として精力的に会議に参加し第一次第二次意見の作成に精神障害者の声を反映させて参りました。

しかしながら、今般内閣府が公にした障害者基本法の一部改正に関する法律案(以下、法)には、いくつかの重大な問題があり、当該部分について下記に列挙したので、国会審議の過程で修正・加筆・決議していただきたく陳情します。

1.地域生活
法第三条の二(地域社会における共生等)には、「全て障害者は、可能な限り、どこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと。」とあるが、「可能な限り」とある以上、地域生活の権利、人身の自由、どこで誰と住むかという日本国憲法二十二条に示された当たり前の権利が、障害者には保障されず、制約されることになる。
「可能な限り」については「他のものと平等に」と置き換えられるか、憲法の二十二条条文のまま「公共の福祉に反しない限り」かに、修正していただきたい。

2.相談業務
法第二十三条 においては、「障害者およびその家族その他関係者に対する相談業務」という文言があるが、これは第二次意見にある「障害者・家族が相談業務を担う機会を増やすために必要な措置を講ずること」を反映させ、「障害者および家族その他関係者に対する相談業務については、障害者および家族による相談業務を中心として」に修正をしていただきたい。
また、法第三条に「成年後見制度その他の障害者の権利利益の保護等のための施策又は制度が、適切に行われ又は広く利用されるように」とあるが、成年後見制度は、法的能力(この場合は行為能力)の制限を定めているため、障害者権利条約第十二条第二項の法的能力の平等に違反し、廃止されるべきである。仮に経過措置として残すとしても、当該条文に列挙する必要はない。成年後見制度の文言を削除するか、「自己決定支援など権利利益の保護等のための」と修正していただきたい。

3.処遇
法第二十七条(司法手続きにおける配慮等)において、第30回障がい者制度改革推進会議で示されてた政府部内調整中の法案にあった「刑、保護処分その他拘禁の処分の対象となつた場合において」が削除されているが、刑事施設に拘禁された障害者の放置虐待による死亡はあまた明らかにされており、手続きのみならず、刑事施設における拘禁下の処遇についても明記されなければならない。のみならず、病院等の民事施設における拘禁についても、いやしくも国権を持って拘禁した障害者に対して合理的配慮を行わないなどの差別はあってはならず、全ての拘禁下の処遇の文言を入れていただきたい。

4.附則の加筆
障害者基本法が、全ての障害者施策の核として機能するよう、
附則1 障害者に関わる全ての法律をこの法律(障害者基本法)の目的に沿って定期的に見直す事。
附則2 障害者権利条約の批准後5年以内にこの法律(障害者基本法)の見直しを行う事。
上記の附則の加筆をしていただきたい。

5.付帯決議のお願い
障がい者制度改革推進会議の議論と障害者権利条約そのものを踏まえて、医療における障害者の他のものと平等な自由な説明と同意の確保、障害者の人権保障の担保、社会的入院の解消に向けた精神科病床削減の義務化、の3点につき、適切な付帯決議を求めます。
以 上

2011年5月17日
全国「精神病」者集団

震災特別立法に向け民主党障害PTへの申し入れ

2011年3月29日
民主党障害者PTヒアリング
全国「精神病」者集団

〒164-0011 東京都中野区中央2-39-3

1.二次的避難所に、プライバシーが守られた休息できる空間を設置し、希望する精神障害者に優先的に利用させること。

2.新たな社会的入院を作らないため、他病院に転送されている入院患者等の退院準備・生活再建の措置を取ること。とくに、避難を理由にした、精神病院収容や精神障害者の意思に反した安易な精神病院入院措置をとらないこと。復興しても、精神障害者が地域ではなく精神病院に取り残されるようなことがないよう、地域生活支援についても重点を置くべきである。

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課発の「東北地方太平洋沖地震における精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に規定する入院手続の実施について」(平成23年3月14日事務連絡)は、非自発的入院の簡略化を認めているため、問題がある。精神障害者が精神病院に入院する場合は、当該精神障害者が入院の申出をしている場合とするべきである。

3. 自立支援医療の運用について、

被災地、および避難先、あるいは旅行中で被災のため帰郷できなくなった障害者について、医療機関や薬局が自立支援医療指定機関でなくともあるいは受給者証にある医療機関薬局でなくとも、自立支援医療が使えるようにすることまた受給者証を持参していなくとも使えるようにすることこれらを全医療機関薬局に周知するとともに、障害者にも周知徹底するため、広報すること

4.クスリの確保すること。また、クスリの入手に係る情報提供をすべての精神障害者に届くよう工夫すること。(町内放送、避難所への貼り紙その他。)

5.精神科病院の復興については、社会的入院の解消及び病床削減政策とあいまって検討すること。

① 単科精神病院病床数の縮小を目指し、単科精神病院の復興につき貸付や助成を行わないこと。

② 心神喪失者等医療観察法施設の新設を決して行わないこと

③ 復興に当たっては総合病院に精神病床を必ず設置すること これらについては空床保障を行い災害その他に備えることも必要

④ 市町村ごとに上限5床ほどの有床診療所を作り、採算がとれるような診療報酬体系構築および空床保障につなげること。

添付として以下東京新聞記事つけました

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2011/02/dl/0215-1b03_01.pdf

「障害者自立支援法一部改正案*」および精神保健福祉法改正案」「精神保健福祉士法改正案」に反対します。

全国「精神病」者集団は「障害者自立支援法一部改正案*」および精神保健福祉法改正案」「精神保健福祉士法改正案」に反対します。
*正式名称「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案」)
私たちは参議院において審議されようとしている「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案」、いわゆる「障害者自立支援法・一部改正案」および精神保健福祉法「改正」に反対します。
私たちは各党が実施された障害者団体に対するヒアリングに参加し、大いなる期待をもちました。
しかし、そのヒアリング結果がまったく反映されず、6月に廃案になった上記の法案がそのまま再提出されたことに大変な失望感と怒りを禁じ得ません。
新法が出来るまでの間の対策としては、「障がい者制度改革推進会議」が提出した「4つの当面の課題」をベースにすべきです。
私たち全国「精神病」者集団は、障害当事者の声をきちんと聞くことなく作成された同法案のおよび精神保健福祉法「改正案」・精神保健福祉士法「改正案」に反対します。
精神保健福祉法に精神科救急を法定化することさらに精神保健福祉士の業務拡大をすることは、私たち精神障害者の強制入院の拡大や、専門職の地域での権限強化、私たちの自己決定自律と尊厳を否定するものです。
以下強く要請いたします

一、 障害者自立支援法「改正」法案、および精神保健福祉法「改正」法案、精神保健福祉士法「改正」法案は、参議院厚生労働委員会における徹底した審議を行い、廃案にしてください。
二、 新法施行までに自立支援法のもとでも解決すべき問題点は、障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会の「4つの当面の課題(注)」であり、これを政省令や予算措置等によって実現してください

(注) 1)利用者負担の見直し、2)法の対象となる障害範囲の見直し、3)地域での自立した暮らしのための支援の充実、4)新法作成の準備のための予算措置

緊急抗議声明 (医療観察法施行5年後国会報告関連)

 11月26日、政府は、法務省・厚生労働省より提出された心神喪失等医療観察法の5年間の施行状況に関する国会報告を了承する閣議決定を行いました。この5年間、医療観察法は、指定医療機関の設置が計画通り進まない、対象者17人を自殺に追い込むなど、さまざまな問題を明らかにしてきました。
 少なくとも、国会報告は、このような実態を解消するための原因究明を行うべきです。しかし、今回の国会報告と称する閣議決定には、こうしたことの検証はおろか、基本的実数と、条文だけで構成されたものです。これでは、事態を放任し、自殺者を次々と出す結果を招くことに他なりません。
 我々は、菅民主党政権の医療観察法に向き合わない姿勢を批判するとともに、国会報告と称する閣議決定に対して、強く抗議します。

 2010年11月30日
 全国「精神病」者集団

国会報告は政府から衆参両院議長に出され、衆参両院議長が各国会議員に配布するという手続きでした。
以下に国会報告掲載中です。

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000wvym.html

法務省
http://www.moj.go.jp/keiji1/keiji10_00003.html

死刑判決抗議声明

 2010年11月16日、横浜地方裁判所で池田容之被告(横浜港男性2人殺害遺体遺棄事件)の裁判員裁判の判決公判が開かれ、朝山芳史裁判長は「残虐、非人間的行為で酌量の余地はない」として、検察の求刑通り死刑を言い渡しました。死刑判決は、2009年8月から始まった裁判員裁判で初めてのことです。
 朝山裁判長は、死刑の主文を言い渡した後「判決は重大な結論となった。裁判所としては被告に控訴することを勧めたい」と、池田被告に呼びかけをしています。これは、裁判員が、控訴があることをよりどころに、死刑の判断を言いやすくするためのパフォーマンスであったように思えます。また、今回の判決は、裁判員制度に則り、二審以降も一審を尊重して判決を出さなければならないため、たとえ控訴をしたとしても、実質的な確定審のように取り扱われることになります。
 死刑は、国家による殺人です。ましてや、一般人に対して国家による殺人に関与させることは、いわば国家による殺人への加担強制であり、現代の徴兵制、国家による殺人命令にほかなりません。
 我々は、今回の死刑判決に対し、つよく抗議します。

2010年11月18日
全国「精神病」者集団

参議院議員の先生への再度のお願い (障害者自立支援法改正案関連)

 2010年11月18日に衆議院本会で可決した障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの問において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案(いわゆる自立支援法改正案)ですが、

一 障害者自立支援法を廃止する年月日の規定がないこと、当初、厚生労働省が提案した改正案と酷似していることをはじめ、法の構造が自立支援法の延命に直接、繋がりうること
二 精神保健福祉法の一部改正(精神科救急の導入)が、精神障害者を隔離収容する施策を補強しうること、
三 あえて、延命に繋がりかねない法案を通すよりも、本法案の内容であれば、政省令の改正および通達だけでも政策を実現できること、から、廃案にしていただきたく、お願い申し上げます

2010年11月30日
全国「精神病」者集団

青森宣言2009(2009年10月2日)

全国「精神病」者集団結成35周年にあたり、本日私たち「精神病」者はさまざまな困難を乗り越え、ここ青森に集まった。
私たちは今改めて300万をこえる全国同胞に以下を訴える。

何があっても生きのびよう。
生きていてこそ人権、生きていてこそ尊厳、生きていてこそ闘いだ。
まずいきのびるための闘いを
生きるために必要なものをもぎとる闘いを、まず自治体に、医療機関に精神保健専門職に対して行っていこう。
食う金を住むところを確保する闘いを、地域で当たり前に生きていくための介助支援を獲得する闘いを、そしてそうした闘いが可能となる支援確保を各地で繰り広げよう。

こうした各地の闘いを大きなうねりとして日本政府から私たちの生き延びる手段をもぎとろう。
そして医療観察法はもとより精神保健福祉法を撤廃し、強制のないもうひとつ別の社会、制度福祉医療体制を作り上げよう
国連障害者権利条約はどのような障害を持とうが、人として尊重されることを宣言した。そして条約はあらゆる場面法律・制度において、いたるところに障害者がいて当たり前の社会を要求している。逆に言えば、現在ある社会、法制度が前提としている人間観を根底から覆すことを求めている。

障害者権利条約国連採択の場において、障害者団体代表が締めくくったように「さあ革命を始めよう」というのが障害者権利条約の核心である。人間観そのものの変革を迫る闘いが始まっている。
通常の言語が通じない、あるいは通常の社会感覚がない、あるいは通常の人間関係を持ち得ないとされて、「人間でない、したがって治療が、訓練が、矯正が必要」とされ、それらが強制されてきた私たち精神障害者への社会と専門職の対応に今終止符が打たれたのだ。

以上を全国「精神病」者集団結成35周年記念総会において、すべての人々に向け宣言する。
私たちは障害者である前に人間だ、ピープルファースト! 私たちのことを私たち抜きに決めるな!

行動計画(2009年―2016年)

1 障害者権利条約の完全履行とはなにか?
1 強制入院強制医療など一切の強制の廃絶
全国「精神病者」集団は結成以来、強制の廃絶を主張してきた。私たちは障
害者権利条約においても、以下の立場をとる。
障害者権利条約は強制の廃絶を求めており、同時に地域で自らの自己決
定、そしてそれへの支援を受けながら、当たり前の生活を送り、同時に求め
る医療やサービスを保障されなければならない。
すべてのものは障害のあるなしにかかわらず、「イエス、ノー」を尊重され、
強制的医療や強制入院を否定される
根拠条文(以下は長瀬・川島訳からの引用)
第 3 条 一般原則
(a) 固有の尊厳、個人の自律(自ら選択する自由を含む。)及び人の自立に
対する尊重
(b) 非差別〔無差別〕
(c) 社会への完全かつ効果的な参加及びインクルージョン
(d) 差異の尊重、並びに人間の多様性の一環及び人類の一員としての障
害のある人の受容
第 5 条 平等及び非差別〔無差別〕
第 12 条 法律の前における平等な承認
2 締約国は、障害のある人が生活のあらゆる側面において他の者との平
等を基礎として法的能力を享有することを認める。
第 14 条 身体の自由及び安全
1 締約国は、次のことを確保する。
関口委員提出資料
(a) 障害のある人が、他の者との平等を基礎として、身体の自由及び安全
についての権利を享有すること。
(b) 障害のある人が、他の者との平等を基礎として、自由を不法に又は恣
意的に奪われないこと、いかなる自由の剥奪も法律に従い行われること、
及びいかなる場合においても自由の剥奪が障害の存在により正当化されな
いこと。
国連高等弁務官事務所の解釈
「障害者権利条約は、障害の存在に基づく自由の剥奪は国際人権法に反し
ており、本質的に差別であり、そしてそれゆえに不法であることを明確に宣
言する。障害に加えて追加の根拠が自由の剥脱の正当化に使われる場合
に対しても、こうした違法性は拡大して認められる。追加の根拠とは例えば
ケアや治療の必要性あるいはその人や地域社会の安全といったものであ
る。」
(国連人権高等弁務官事務所 08 年10 月「被拘禁者のための尊厳と正義の
週間、情報ノートNo.4 障害者」
第 15 条 拷問又は残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つける取扱い若し
くは刑罰からの自由
08年12月国連拷問等禁止条約特別報告間中間報告参照長野英子のサ
イト
第 17 条 個人のインテグリティ〔不可侵性〕の保護
障害のあるすべての人は、他の者との平等を基礎として、その身体的及び
精神的なインテグリティ〔不可侵性〕を尊重される権利を有する
第 19 条 自立した生活〔生活の自律〕及び地域社会へのインクルージョン
(a) 障害のある人が、他の者との平等を基礎として、居住地及びどこで誰と
生活するかを選択する機会を有すること、並びに特定の生活様式で生活す
るよう義務づけられないこと。
第25 条 健康
(d) 保健の専門家に対し、他の者と同一の質の医療〔ケア〕(特に、十分な
説明に基づく自由な同意に基づいたもの)を障害のある人に提供するよう要
請すること。このため、締約国は、特に、障害のある人の人権、尊厳、自律
及び必要〔ニーズ〕に対する意識が高められるように、公的及び私的な保健
部門のために訓練活動を先導し及び倫理規則を普及する。
第 26 条 ハビリテーション及びリハビリテーション
(b) 地域社会及び社会のあらゆる側面への障害のある人の参加及びイン
クルージョンを容易にするものであること、障害のある人により任意〔自由〕
に受け入れられるものであること、並びに障害のある人により自己の属する
地域社会(農村を含む。)に可能な限り近くで利用されることができること。
2 障害者および障害者団体の履行および監視に関しての完全参加
障害者権利条約の履行および障害者施策に関しては障害者および障害者
団体の完全な参加が求められている
前文
(o) 障害のある人が、政策及び計画(障害のある人に直接関連のある政策
及び計画を含む。)に係る意思決定過程に積極的に関与する機会を有すべ
きであることを考慮し、
第 33 条 国内的な実施及び監視〔モニタリング〕
1 締約国は、その制度に従い、この条約の実施に関連する事項を取り扱う
1又は2以上の担当部局〔フォーカルポイント〕を政府内に指定する。締約国
は、また、異なる部門及び段階におけるこの条約の実施に関連する活動を
容易にするため、政府内に調整のための仕組みを設置し又は指定すること
に十分な考慮を払う。
2 締約国は、その法律上及び行政上の制度に従い、この条約の実施を促
進し、保護し及び監視〔モニター〕するための枠組み(適切な場合には、1 又
は2 以上の独立した仕組みを含む。)を自国内で維持し、強化し、指定し又
は設置する。締約国は、当該仕組みを指定し又は設置する場合には、人権
の保護及び促進のための国内機関の地位及び機能に関する原則を考慮に
入れる。
3 市民社会、特に、障害のある人及び障害のある人を代表する団体は、監
視〔モニタリング〕の過程に完全に関与し、かつ、参加する。

2 我々が求める緊急課題
1 障害者の人権と尊厳の確立に向けて
パリ原則に基づく国内人権機関の新設と、条約33条に基づく監視機関の
新設
福祉や障害施策の対象ではなく、権利主体としての障害者の位置づけを明
確にし、人権問題として障害問題を位置づけること
2 強制の廃絶に向けて求められているもの
1心神喪失者等医療観察法の即時廃止
2刑事司法制度の人権水準一般の向上と障害者への合理的配慮の貫徹
「触法・虞犯障害者」概念を全否定すること
刑事司法と本人のための精神科医療は区別すること
3精神保健福祉法の廃止
①即座に廃止できないとすれば最低限以下
1 医療保護入院制度の保護者制度の即時撤廃
2 入院への同意に求める以下の義務について、単に「同意しないと強制す
るぞ」という恫喝で同意を取るのではなく、丁寧な入院の必要性についての
説明と同意について、治療導入の技術も含め強化していくこと。最初の治療
導入の過程こそがその後の治癒への流れおよび医療的信頼関係構築に必
須である
第22 条の3 精神病院の管理者は、精神障害者を入院させる場合において
は、本人の同意に基づいて入院が行われるように努めなければならない。
3 精神医療審査会に対して、任意入院への変更を求めた場合は自動的に
任意入院とすること
4 拷問等禁止条約の国内履行として、刑務所、入管収容施設同様の外部
視察委員会を精神科病院にも適用し、委員会しかあけられない投書箱を各
病棟に設置すること
5 身体拘束は直ちに禁止し、隔離については必ずスタッフを一人つけるこ
とを法定化すること
6 強制入院の削減計画および精神科病院開放化に向けて年次計画を立
てること
7 患者の権利法制を新設し患者のアドボケイト制度を保障すること
8 精神保健福祉法下での患者から要求があれば、すべて公費で弁護士を
つけること
②強制か放置かという恫喝に屈することなく、私たちの求める精神医療体
制を構築していくこと
1 精神科病院病床削減、単科精神科病院の廃止と総合病院への精神科
病床の設置
2 精神科病院の偏在を廃し、気軽に駆け込める有床診療所、往診体制の
整備
3 安心して駆け込める24時間365日の休めるショートステイ(例即座にで
きる体制としてはビジネスホテルの借り上げなど)、飛んできてくれる支援者
の確保のための待機システムの制度的保障
4 すべての医療やサービスを拒否している人に対してこちらから出かけて
信頼関係を作っていく、行政や精神保健福祉体制から独立したパーソナル
オンブート体制を作ること(スエーデンスコーネ市の実践長野英子のサイト
へリンク)
3 地域生活の確立に向けて(強制の廃絶と表裏一体である)
① 精神障害者に必要な支援介助を求める
必要なときにいつでも支援が受けられる、待機型ヘルパーステーションの制

ヘルパー制度は目的その他を問わない時間枠のみの決定とし、何の目的
でもたとえば、ただじっとそばについているという介助支援にも使えるように
すること、これは現実には使えない移動介助や通院等介助の問題を解決す
ることになる
② 自己決定支援のためのアドボケイト制度を障害者福祉制度の中にも位
置づけること(患者の権利法制や拷問等禁止条約の国内法制などなど何重
ものアドボケイト制度が必要)
③ 所得保障制度の確立
障害年金は住宅費までカバーする、自立できる金額に上げること
精神障害の認定そのものを徹底的に見直し、現行年金診断書ではこぼれ
てしまう障害も認定できる形を目指すこと
無年金者についても障害基礎年金に当たる金額を保障すること
*各都道府県での闘いとして
他障害との格差、手当てや障害者医療証、タクシー券などからの精神障害
者の排除について見直させていく
⑤ 住宅保障の問題
各自治体あるいは国が、賃貸住宅を借り上げ、それを高齢者障害者等住宅
確保の困難なものに貸す制度を確立拡大していくこと
4 相対的欠格条項も含め法的欠格条項の廃止

3 われわれの行動方針
1 心神喪失者等医療観察法の廃止に向けあらゆる団体と連帯して闘う
2 人権市民会議など人権NGOとともに、日本の人権水準総体の向上、国
内人権機関創設に向け取り組む
3 日本障害フォーラム、障害者政策研究集会実行委員会などとともに、障
害者権利条約の完全履行に向け、「私たちのことを私たち抜きに決めるな」
を貫き、われわれ自身が障害者施策を提案して実行を政府に迫っていく
とりわけ周辺化されている精神障害者への介助支援の問題を私たち自身
が他障害の団体に訴えていく これは長期入院者の地域移行に向けて必
須事項である
4 精神保健福祉医療については、徹底して特別法施策を廃絶する方向で、
私たち自身がテーブルを作り、利害関係者を呼んで、真の改革ビジョンを提
案していく
5 「脳死」を人の死とする脳死・臓器移植法廃止に向けてあらゆる団体と連
帯して闘う
6 究極の人権侵害である死刑廃止に向けあらゆる団体と連帯して闘う