精神障害者自身の手によって精神保健福祉法改正法案の成立を阻止しました!

本日6月18日、第193回通常国会の会期が終了しました。精神保健福祉法改正法案は、16日の衆議院本会議で継続審議になり、これによって今会期中の精神保健福祉法改正法案の成立は、完全に阻止されました。
政権の施政方針である法案を成立できないところにまで追いつめたことは、我々にとって歴史的な勝利となりました。
私たち全国「精神病」者集団は、昨年7月26日に発生した相模原市の障害者施設における殺傷事件の際にいち早く行動し、再発防止策として措置入院強化が挙げられていることの問題を全障害者の問題と位置付けられるように働きかけました。そして、相模原事件の追悼行事等では、必ず「再発防止策として精神保健福祉法改正をすべきではない」旨が確認されるようになり障害者問題としての大衆化に成功しました。
他方で私たちは、兵庫県で実際に措置入院後継続支援の対象になった人ともつながり、仲間同士の輪を広げながら精神障害者の生活から問題を確認していきました。このように生活の視点から法案の問題を指摘できたことは、病者の運動らしくあったと思います。
また、私たちは法案上程前から国会において法案の集中ロビーイングをおこないました。当初は争点の少ない参議院先議の法案という位置付けでしたが、私たちの活動によって共謀罪の2倍にのぼる約36時間の審議時間を獲得し、森友、加計、共謀罪に並ぶ最重要法案として関心を高めることに成功しました。
審議段階では、参考人質疑など立法府における障害当事者参画を実現し、国会質問において障害者権利条約違反を確認するなど真の目的である撤廃の方向付けをおこなうことにも成功しました。
他方で、今会期中に廃案にできなかったことは残念ですが、次の国会で審議未了にできれば、再び廃案のチャンスが訪れます。このような法案は、絶対に廃案にしなければなりません。最後の最後まで諦めずに闘い抜きましょう。
   2017年6月18日